スポーツ競技にはそれぞれに適した姿勢があります。言い換えればそのスポーツ競技における「理想の姿勢」があるのです。しかし、それにこだわるとかえってマイナスになることがあります。
例えば、ある競技において前傾姿勢が理想の姿勢だったとして、日常生活のありとあらゆる姿勢を前傾姿勢にしてしまい、「前傾が自分の姿勢」になるとどうなるでしょうか?
おそらく、その競技を行うときにはもっと前傾になってしまい、結果その競技の理想的な姿勢ではなくなり、さらには余計な筋力を使うことになり、思うようなパフォーマンスが発揮できない、思うような結果が出ないということが起こり得るでしょう。
また、元々姿勢が崩れている場合は、そもそもそのスポーツ競技の理想の姿勢にしようとしてもできないことがほとんどで、無理にできたとしても体を痛めつけ、故障の原因になりかねません。
ここで必要なことが「ニュートラルな姿勢」=「姿勢科学でいう良い姿勢」です。
ニュートラルであるということは、必要なときに必要な姿勢に体を痛めずに作ることができる、常にリラックスできている、関節の運動性が正常、体幹の軸が定まっている、などスポーツをする体にとってベストな状態になるのです。
この「ニュートラルな姿勢」であれば、もちろんパフォーマンスは上がるし、怪我や故障の予防にもなり、一生大好きなスポーツを続けることも可能になるでしょう。